キミの風を感じて
あれ? 立木さんは?
見ると輪の外で、彼女がぽつんと立っている。
「じゃあ、明日はよろしく!」
なるべく元気な声で締めると、俺は立木さんのもとへと歩み寄った。
「ごめんなさい。わたしのせいで」
先にそう言った彼女は、青白い顔をしてスッと目を伏せた。
あれ? 気にしてるのかな?
「別に立木さんのせいじゃないよ。そっちだって被害者なんだし」
そう言ったけど、彼女はブンブンと首を横に振る。
「加島くんにかばってもらうくらいなら、わたしがボールに当たればよかった」
なんて言う。
「バカだな、何言ってんだよ」
そう言ったら彼女はやっと顔をあげて、俺の目の中をのぞきこんだ。
「痛い?」
案の定泣き出しそうな顔をしている。