キミの風を感じて

教室には寄らずにそのまま校舎の裏側にまわる。


中庭ではリレーチームの最後の合同練習が、ちょうど今終わったところだった。




「加島っ」


教室へ引きあげようとしていたみんなに、いきなり囲まれ質問攻めにあう。




「病院に搬送されたんだろっ? 大丈夫なのかっ?」


ゴリリン鈴木が俺に詰め寄るようにして、大声をあげた。


「いや、搬送じゃなくて……」


「明日走れんのかよ?」



ああ、そこね。



「走れる、走れる。全然問題ない。念のため検査に行っただけだから」


「医者がそう言ったんだな?」


案外マジに心配してくれている。



鈴木もそうだけど、他のみんなもすげー気にしてくれていて、今までそういうのとは無縁だったから、なんだか少し照れくさかった。


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