闇夜に真紅の薔薇の咲く
先ほどまで泣いていた柚梨がくすくすと笑っているのも気づかずに、朔夜は稀に見るあどけない笑みを浮かべた。





「じゃあ、許す!」

「……ホント、単純」

「バカ。朔夜はそこが可愛いんじゃん」

「そうそう」






女子たちの会話は聞こえなかったが、久しぶりにクレープが食べられるとなり気分は一気に嬉しさに満ちる。






満悦の笑みを浮かべて無意識に鼻歌すら歌う朔夜を見て柚梨含めた女子たちは誰ともなしに顔をあわせて微笑した。







「それじゃあ、朔夜。また放課後」

「りょうかーい」







手を振ると、丁度チャイムがなり教室に先生が入ってきた。








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