闇夜に真紅の薔薇の咲く
あははと軽く笑い、ルイは朔夜をその場に立たせて黒髪の青年の元まで歩いて行く。
そして、今まさに逃亡しようと試みた女性の眼前にひょいと身軽に飛び出すと、笑顔のまま何かを素早く取り出し眉間につきつけた。
「何を逃げようとしてるの? 犯罪者さん」
「ひっ……!」
その笑顔に宿るのは凍りつきそうなほどの冷たい光。
恐怖で表情を引きつらせる彼女を見つめ、ついと目を細めて笑う。
思わずその光景を凝視していると、風を切る音が聞こえてそちらを見ると、黒髪の青年が冷たい瞳で大鎌を男性に突きつけるところだった。
彼は酷薄なまでの笑みを薄く浮かべ、鎌の先端で男性の顎をくいっと持ち上げる。
「どうした? お前たちは争いが好きなんだろ? 武器は何か持ってきていないのか」
「そ、それは……」
「なるほど。持ってきていないのか。俺達が追ってくることも予想していなければ、武器も持ち歩いていない。
自分たちがどういう立場かも分かっていないとは……――本物のバカだな」
吐き捨てて、彼は大鎌をふるう。
その先に起こることは、どれだけ平和な世界で暮らしてきた彼女にだって分かる。
目を閉じたい。見たくない。
けれど意に反して身体が動かない。恐怖で固まってしまった身体は瞬きすらできず、彼女はそのあまりにも残酷な光景を凝視した。
ろくに抵抗も出来なかった男性の体は、横真っ二つに切り離される。
言葉にならない断末魔をあげて彼の姿は闇に書き消えた――。
信じられない光景に呆然としていると、発砲された音がして女性の断末魔があたりに響く。
自由に動かない身体を何とか叱咤して首を動かすと、そこには冷たい笑みを宿したルイが銃を手にして立っていたが、先ほどまでいた女性の姿は見当たらない。
恐らく、先ほどの男性同様闇の中へ消えてしまったのだろう。
そして、今まさに逃亡しようと試みた女性の眼前にひょいと身軽に飛び出すと、笑顔のまま何かを素早く取り出し眉間につきつけた。
「何を逃げようとしてるの? 犯罪者さん」
「ひっ……!」
その笑顔に宿るのは凍りつきそうなほどの冷たい光。
恐怖で表情を引きつらせる彼女を見つめ、ついと目を細めて笑う。
思わずその光景を凝視していると、風を切る音が聞こえてそちらを見ると、黒髪の青年が冷たい瞳で大鎌を男性に突きつけるところだった。
彼は酷薄なまでの笑みを薄く浮かべ、鎌の先端で男性の顎をくいっと持ち上げる。
「どうした? お前たちは争いが好きなんだろ? 武器は何か持ってきていないのか」
「そ、それは……」
「なるほど。持ってきていないのか。俺達が追ってくることも予想していなければ、武器も持ち歩いていない。
自分たちがどういう立場かも分かっていないとは……――本物のバカだな」
吐き捨てて、彼は大鎌をふるう。
その先に起こることは、どれだけ平和な世界で暮らしてきた彼女にだって分かる。
目を閉じたい。見たくない。
けれど意に反して身体が動かない。恐怖で固まってしまった身体は瞬きすらできず、彼女はそのあまりにも残酷な光景を凝視した。
ろくに抵抗も出来なかった男性の体は、横真っ二つに切り離される。
言葉にならない断末魔をあげて彼の姿は闇に書き消えた――。
信じられない光景に呆然としていると、発砲された音がして女性の断末魔があたりに響く。
自由に動かない身体を何とか叱咤して首を動かすと、そこには冷たい笑みを宿したルイが銃を手にして立っていたが、先ほどまでいた女性の姿は見当たらない。
恐らく、先ほどの男性同様闇の中へ消えてしまったのだろう。