闇夜に真紅の薔薇の咲く
その先に起こりうることは、もちろん彼女には想像できていた。






けれども、どうしてだろう?






何故か恐怖を感じない。ただ、湧き上がるのは……――激しい怒り。






理解できない。






現実離れしたそれらに。






闇の国だとか、姫だとか、そんなこと言われたってどうしようもないではないか。






自分の故郷はこの日本で、姫ではなくごくごく普通の女子高生。







そんな自分に彼らは何を求めているのだろう。






復讐だとか、そんなこと言われたって出来るはずがない。







というか、したくない。






グロテスクな物は好きじゃないし、むしろ死ぬほど嫌いだ。







思わず想像してしまい顔をしかめ、朔夜は瞳を伏せて荒々しく息をつく。







そして散々理解できない言葉を並べたて挙句の果てには命を差し出せと。







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