ダブルスウィッチ
「亮介さん……彩子さんとの関係を考え直してみるって言ってました

やっぱり別れたくないんだと思います

それにもともと割り込んだのは私なんだし、二人がこれから歩み寄って普通の夫婦関係になろうとしてるのに、私がいたら邪魔じゃないですか


だから……いいんです

彩子さんだってそれを望んでたんじゃないんですか?」


彩子はもうそれ以上何も言えなかった。


えみりは覚悟を決めているのだとわかったから。


少しだけあった迷いが、彩子の中から消えていく。


「えみりさん、私たち……元に戻りましょう?」


えみりの手を握りしめながら、彩子はそう伝える。


「……え?でもまだ3ヶ月経ってませんけど……」


戸惑うえみりに彩子はゆっくりと首をふる。


「もう、いいの……もう気がすんだわ

あなたにはあなたのやるべきことがある

それを邪魔したくないの」


一瞬の間のあと、えみりは何か思い当たったように口を開いた。


「もしかして……ライブのこと気にしてます?」


首を傾げながらそう聞いてくるえみりに、彩子は大きく頷く。


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