イケメンSPに守られることになったんですが。
亮司さんが溜めたものを、リョウさんが解消……。
私はリョウさんが産まれた経緯を話してくれた亮司さんの目を思い出す。
「特にSPとして危ない目に遭うときは、常にリョウが矢面に立ってくれている。
それを申し訳ないと思うし、日頃から感謝してるから、亮司もリョウを追い出せないのね。
私はそれをわかっていて、許せなかった。
だから、終わったの」
「…………」
佐々木さんが言葉を切ると同時に、カラー液を温めていた機械のタイマーがピピピと鳴った。
彼女は根元がちゃんと染まったのを確認すると、シャンプー台へと私を案内する。
洗髪され、ドライヤーで乾かすのが終わり、ハサミを取り出して佐々木さんは話を再開した。
「亮司が女の人を連れてくるって聞いたとき、安心したんです。
もしかして、新しい彼女ができたのかなって。
私が彼を傷つけるようなことをしてしまったから、もう独身を貫くつもりだったらどうしようかなーと、罪悪感があったから。
幸せでいてくれたら、私も解放されるなーなんて、ずるいこと考えてました」
「……すみません、マルタイで」
「本当ですよー。
こんな若くてかわいい人が亮司の彼女かと思って、嬉しかったのに」
佐々木さんは笑って言った。
嫌味じゃないことはわかるんだけど、明らかに自分より綺麗な人にそう言われても、素直に受け取れない。
……私、嫌な奴だな。
そして佐々木さんは、良い人だ。多分だけど。