イケメンSPに守られることになったんですが。
それがウソじゃなかったら、どんなに嬉しかっただろう。
本当は……亮司さんにもそう言ってほしかったのにな。
逆に、他の男の人に目を向けるように言われて……。
あーあ、つまんないな。
せっかくおしゃれしたって、好きなひとが褒めてくれなきゃ、つまらない。
好きなひとが私を見てくれなきゃ、意味が無い。
「……ま、気をつけろよ。
お前は男を見る目がないから」
「容赦ないっすね……リョウさん」
じゃあ、今私が好きなあなたたちも、ろくでもない男ってことになっちゃいますよ。
「本当のことだろ?
まさか元彼がテロリストだったとはなぁ。
それ、トークのネタになるぜ?」
「笑えませんよ」
「……とにかく、だ」
リョウさんは一度言葉を切った。
そして……。
「今日はかわいいんだから、変な男に引っ掛けられないように、気をつけろよ」
低い声が、車内に短く響いた。
「……っ!」
かわいい。
そんな単語が、リョウさんの口から出るなんて。
照れくささが一気に顔から首まで真っ赤にする。
「今日は、は余計です……」
そしてなぜ、私はまた「ありがとう」が言えないんだろう。