イケメンSPに守られることになったんですが。


へへ、と笑うと、近藤さんも笑う。



「あのさ、麻耶ちゃん」


「へい?」


「……このまま、抜け出そうか」



はっ?


いや確かに、バッグは持っていますけどコートがないし。


って、それ以前の問題じゃん?



「ね、今度は上着持ってさ。

抜け出しちゃおう」



近藤さんはいつの間にか、私の左手をにぎっていた。



「え……なんで?」


「なんでって……麻耶ちゃんとふたりきりになりたいから」



個室ばかりの居酒屋の廊下のすみは、以外に人通りが無い。


そんな場所で、そんなことを言われて……途端に、警戒心がマックスに!



「いえいえいえいえ!」


「家?」


「じゃなくて……あはは、冗談はやめましょう、近藤さん。

私モテないから、すぐ本気にしちゃいますよー」



そうだそうだ、からかわれてるんだ。そうに違いない。


やだなあ、大人って……。



「冗談なんかじゃないよ。

俺は麻耶ちゃんみたいな変わった女の子が好きなんだ」


「え……っ」


「なんだかんだ言って、相手を探しに来てるわけでしょ?

じゃあ、俺で試してみたらいいじゃない。

……きっと、相性がいいと思うんだけどな」



なっ……なんの相性ですかっ!?


明らかにさっきまでとは違う近藤さんの視線に、身がすくむ。


私みたいなのが好きって……こ、こいつ……B専ってやつだな!?


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