イケメンSPに守られることになったんですが。


「いや、抜け出すっていうのはちょっと……」


「じゃあ、二次会をサボって」


「えーと……」



明らかに引いてるんだから気づいてよー。


しかしB専近藤さんはあきらめない。



「なあ、そうしよう」



そう言って、ふらふらする私を個室と個室の間に押し込める。


そこは従業員からも、他のお客さんからも死角になっていて見えない。


ど、どうしよう……。



「ねえ、メガネ外してみてよ」


「や、やです、これないと見えないから」


「バカだなあ……キスしようって言ってるんだよ?」



ひいいいいい!!なんだこいつー!!


全然さわやかじゃなかったぁぁぁぁ!!


っていうか寒い!寒いよ!


ケー小のイケメン以外は言っちゃいけないんだ、そういう台詞はッ!!


ナルのB専なんて、最悪だぁぁっ!



「や、やめ……っ」



近づいてくる近藤さんの顔を手で押さえようとするも、お酒のせいで力が入らない。


同じように膝にも力が入らなくて、逃げるにもどうしていいかわからない。


やだ……っ。


ねえ、早く助けてよぉ……っ。



「おい」



その願いが通じたのか、近藤さんの後ろから低い声が聞こえた。


それは地獄の底から響く、閻魔大王の声……。



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