イケメンSPに守られることになったんですが。
「大丈夫だ……キミがそばにいてくれるなら、俺は先に死んだりしない。
ああでも、11歳も離れてるから、ジジイになって自然の成り行きで死んだ時は、許してくれよ」
それって……おじいちゃんになるまで、私と一緒にいてくれるっていうこと?
泣き出した私の涙をすくって塗れた唇で、傷を癒すような優しいキスをされる。
もうそれだけで、私の心はこの部屋に縫いとめられてしまった。
「……麻耶」
またすぐに触れられる距離で、亮司さんが囁く。
「俺と結婚してください」
…………は?
け?
結婚?
結婚!?
結ぶ婚と書いて、結婚!?
SPだけど『血痕』じゃないよね!?それだと文が繋がらないよね!?
結婚って……なんでいきなりそんなことに!?
「え、え、え……!?」
驚きすぎて言葉が出ない私を見て、亮司さんはハッとした表情をした。
「あ、ご、ごめん、間違えた。
結婚を前提にお付き合いしてください、だった!」
亮司さんはいつものシャイな顔に戻って、自分のひざを打った。
……もしかして、病院で何言うか考えてたの……?
そして、この最大の盛り上がりで、まさかのミス……?
「ご、ごめん。
麻耶はまだ若いし、突然結婚なんて言われても困るよな。
その、焦るつもりはないんだ。
ただ、できればそれも視野に入れて……」
「はい……」
「俺のそばに、いてほしい。
いつか、俺の家族に……なってほしい」
亮司さんは真剣な顔で、そう私に言った。