わたくし、政略結婚いたします!?
「その、首筋の……、き、ききキスマーク、ですよね?」
「…………」
………キ?
「キスマーク!?」
私はメグの言葉を理解するのにたっぷり時間をかけて、そして気付けば素っ頓狂な声をあげていた。
そして思わず首筋を掌でおさえる。
「う、うそよそんなの!!」
「こんな恥ずかしいこと、嘘じゃ言えません!」
キッと鋭い目をさせてメグは断言した。
「で、でもそんなものつけられた覚えは……」
……待って、でも確かにそんなそぶりがなかったわけじゃ……。
「きゃああ!!やっぱりそうなんじゃないですかーーっ!」
なぜかメグの方が恥ずかしがって顔を両手で塞ぎながらそう叫んだ。