わたくし、政略結婚いたします!?
「ちょっと落ち着いてよ!こんなの奴からしたら気まぐれよ、きっと!」
「旦那様は気まぐれでチューするような浅はかなお方じゃないですー!!」
「なっ」
チュー、て…!
「待って、私キスなんかしてないわよ!」
「でも」
「口にはしてないしされてない!」
「……旦那様、ついにアリア様への愛があふれてしまったんでしょうか……」
でもまだアリア様の心の準備が整っていないから、口は我慢したということでしょうか……!
と、ひとりでどこか遠くを見て言っているメグ。
あなた、どれだけレナルドに夢見てるのよ……。
「ちょっとメグ」
「クッキー、持っていったんですか?」
「え?あ、ええ。そうなの」
突然視線を私に向けられて、慌てて頷く。