わたくし、政略結婚いたします!?
ポス、と私に寄り掛かってきた身体。
ぎゅ、と抱きすくめる腕の強さに驚いた。
いつもは、こんなに力を入れてきたりしないから。
「ちょっと、レナルド……っ!?」
一向に弱まることのない腕の力に焦って私は名前を呼ぶけれど、余計に強く抱きしめられただけだった。
どうしよう。
っていうか、どうしたのかしら。
「レナルド、痛いんだけど…っ」
あまりに力強く抱きしめるから、身体と一緒に拘束された腕が、圧迫された胸が、苦しい。