わたくし、政略結婚いたします!?
だから、離して。そう訴えるのに、彼は私の首元に顔をうずめるようにして。
「アリア……」
と弱々しく囁いた。
「っ!!」
ゾクッと、背中を何かが駆け抜けた。
悪寒のような、何か。
びくりと肩が揺れた。
レナルドの熱い息が首の付け根に掛かって、その度にくすぐったい。
……ていうか、ちょっと待った!
私は、精一杯の力を込めてレナルドの身体を少しだけ離すことに成功した。
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