わたくし、政略結婚いたします!?


バッと顔を上げると、急に抵抗した私を不思議そうな顔で見るレナルドと目が合って。


その目が、とろんと眠そうに充血していて。


顔が赤くて。


手を伸ばして彼の頬に触れると、尋常じゃないくらい、熱かった。



「れ、レナルド、熱あるじゃない!!」


「そんなもんない……」


呟いて、ギュー、と再び抱きしめる力を強めるレナルド。


待て待て待て!!



「ちょ、離して!」


「やだ」


やだじゃないーーっ!



「もう…!だ、誰かっ!だーれーかー!エディー!!メグーーっ!」


とにかくこのままじゃどうしようもないので、誰か他の人に助けてもらおう、と声を張り上げていたら、いきなりグイッと顎を掴まれた。


「ひゃっ!?」

< 147 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop