わたくし、政略結婚いたします!?
「あ、の……」
「アリア」
耳元で囁かれて、ゾクリと背筋が震えた。
……さっきと同じ感覚。
レナルドに呼ばれると、なんだか、おかしくなる。
「もう一度言う」
はむ、と耳朶を甘噛みして、囁いた。
「……嫌なら、拒め」
「っ」
……どうしよう。
拒めない────。
ゆっくりと近づいてきたレナルドの息が熱い。
いつもの傲慢なレナルドからは想像できないくらい、優しく。
唇が、重ねられた。