わたくし、政略結婚いたします!?

「それに、結婚当日と言えば、ですよっ」


「結婚当日といえば……?」


眉をひそめ、更に首を傾げた私に、メグは「もうっ」と声を上げる。


……なによ?


どうやら私が本当に分かっていないと悟ったらしいメグは、私にぐっと顔を近づけた。


「……蜜月なんですから!新婚旅行は旦那様のお仕事の都合上先になりますが、明日から3日間は旦那様のお仕事も全部お休みですっ!ゆーーっくり愛を深められますよ!」


「はい?」


「アリア様、初めてでも旦那様は優しくしてくださいますから、安心して身をゆだねられたらいいんですよ!」


初めてでも……?

優しく……?


…………。



「……なっ!」



瞬間、メグの言葉の意味が分かって、かあっと顔が熱くなった。


な、何を破廉恥なことを言ってるのかしらこの子!!



私は受けた衝撃に何も言えず、ただメグを見つめた。

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