わたくし、政略結婚いたします!?
ぎゅう、と、抱きしめる腕に力が込められて。
息がつまると同時に、胸が痛くなる。
……彼の腕の力強さに、まるで私を好きだと言ってくれているような錯覚がして。
……そんなはず、ないのに。
「好きになるなよ。……俺はお前に愛される資格なんてないんだ。お前に嫌われたままでも傍にいる。
……その覚悟で、結婚したのに」
「だけど、好きなんだもの!!」
ぐっと彼の身体を押し返して、私は叫んだ。
するとようやくレナルドが私の顔を見てくれる。
「……私だって。私だって、あなたのこと好きになっちゃいけないって思ったわよ。あなたのお父さんのしたことは許せないし、きっとこれからも許さないと思う。
……だけど。
だけど、罪を犯したのはあなたのお父さんであって、あなたではないでしょう?」
「……父を止められなかった俺も同罪だ」
吐き捨てるように言ったレナルドは、ひどくつらそうな顔をしていた。