わたくし、政略結婚いたします!?
金色の長い睫毛に縁取られた瞳は、まだ閉じたままだ。
見惚れてしまいそうなくらい、綺麗。
微かに身じろいだことで、思い出したように唐突に貫いた鈍い痛みに、私は眉をしかめる。
そこで漸く、ひどく喉が渇いていることに気付いた。
ついでに、自分がなにも身に着けていないことにも気が付いた。
……そっか。
昨日、私。
「…………」
思い出したら、かあっと顔が熱くなった。
まるで、自分じゃないみたいだった。
痛みが幸せだなんて感じたの、初めて。
恥ずかしかったけど、怖かったけど、途中からそんなこと考える余裕なんかなくなっていて。
訳も分からないまま、何度もレナルドが「愛してる」と言ってくれた声だけが、頭に、胸に、はっきりと届いていた。
その声に、言葉に必死に縋りついていた。