わたくし、政略結婚いたします!?
「アリア」
不意に後ろから声を掛けられて振り返ると、レナルドがこちらに歩いてくるところだった。
「レナルド?どうしたの?」
「どうしたの、じゃないだろ。遅いから様子見に来たんだろうが」
「……あの、レナルド様、ウィル様が厨房にいらっしゃって」
メグが遠慮がちに言うと、レナルドは一瞬驚いたような顔をしたが、すぐにひとつため息を吐いた。
「道理でいないと思ったら、またそんなところにいたのか。
……俺もウィルの考えていることはよく分からんが、悪い奴じゃないんだ。
嫌わないでもらえると弟としては嬉しいんだが、そうはいかないか?」
まるで私たちのさっきまでの会話を聞いていたかのようなセリフにびっくりしてしまう。
「……ケーキ、できたんだろ?俺にも味見させてくれよ」
「え?あ、ええ……」