わたくし、政略結婚いたします!?
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「アリア様」
お風呂から出て自室に戻ろうと廊下を歩いていたら不意に呼ばれて振り返る。
立ち止まると、エディが歩いてきて何かを差し出してきた。
「これを」
「なに?」
「レナルド様はきっと自分からは言わないと思うので」
「はい?」
一体何のことか分からなくて首を傾げるけど、エディは意味ありげに笑って、では、と一礼を残して去ってしまった。
「?」
受け取ったのは、白い封筒だった。
白い、けど、年季が入っているようでかなり日焼けしたように薄茶けている。