わたくし、政略結婚いたします!?
そっか…。
よく考えたらパーティーって私とレナルドで出席するんだものね。
……しかも、レナルドの婚約者っていう立ち位置なんだものね。
「行くぞ」
すたすたと歩き出すレナルド。
いつもどおり、愛想のかけらもない。
……これ、大丈夫なのかしら……。
名の知れた成金、しかも堂々と政略結婚なんて、良く思わない貴族だっているんじゃないの?
ここは「好きになった人がたまたま伯爵家でした」っていうスタンスの方がいいんじゃないのかしら……。
レナルドの隣を歩きながらそんなことを考えていたら、城に入ってすぐのところで知らない男の人がレナルドに向かって声をかけてきた。
「おや、お久しぶりですな」
「ヒューエル男爵。お久しぶりです」
話し掛けてきた男に、レナルドはにこりと笑いかけた。