わたくし、政略結婚いたします!?


……なに、その余所行き感溢れた笑顔……。


ていうかそんな愛想よくできるなら私にもちょっとはそれ発揮してよ!



「おや、そちらは?」


私が心の中で憤慨していたら、私に気付いた男爵がそうたずねてきた。




「ああ、私の婚約者ですよ」



レナルドがさらっとそう言う。


私はちらりと一瞬向けられたレナルドの視線に、慌てて男爵に頭を下げた。



「はじめまして。アリア・ローズと申します」


「婚約者!これはこれは。ご婚約おめでとうございます。随分とお綺麗なお嬢さんで、うらやましい」



男爵は機嫌良くそれから少しレナルドと話をして、最後に私にも「では、また」と笑うとホールに入っていった。



「……これ、仲良しカップルのふりでもすればいいわけ?」



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