あたたかい雪
即席のテーブルセットと、そこに置いてある珈琲に気づいてそう言ったのかは分からないが、視線を窓の外に向けたまま昌彦が言った。
さすがに昌彦は、自分のことをよく分かっている。
そう思うのと同時に美穂は、声色から、彼がなんだか楽しそうにしていることに気づいた。
「マサ、なんか隠してるでしょ。何よ、はっきりいいなさい」
そう詰問するような口調で美穂が言うと、昌彦は「はは」と短く笑い
「それにしても、まさか今日こんなに雪が降るなんてな」と、質問をはぐらかした。
何をもったいぶってるのか――。
さすがに昌彦は、自分のことをよく分かっている。
そう思うのと同時に美穂は、声色から、彼がなんだか楽しそうにしていることに気づいた。
「マサ、なんか隠してるでしょ。何よ、はっきりいいなさい」
そう詰問するような口調で美穂が言うと、昌彦は「はは」と短く笑い
「それにしても、まさか今日こんなに雪が降るなんてな」と、質問をはぐらかした。
何をもったいぶってるのか――。