荒れ球リリーバー
「どうして、私に連絡したのよ。他の女にすればいいじゃない」
さぞや喜んで来たでしょうに。
例えば、週刊誌に載っていた噂の彼女とか、ネックレスを忘れていった彼女とか。
悪態をつきながらも、私はキッチンに立って空腹の元カレの為に包丁を握る。
別れたのに、料理を作るこの手が我ながら憎らしい。
「俺、志乃以外の女の料理食いたくねぇもん」
その言葉に。
ドキッと高鳴る鼓動。
ボッと赤くなる顔面。
嬉しい。
でも、こいつは浮気男。
間に受けちゃダメ。
そう思って。
「また調子のいいこと言ってる。他の女にも、同じこと言ってるんでしょ?」
口答えしたのに。
「志乃にしか言わないよ」
別れた女にサラッとこんな事を真面目な顔で言ってのける男に、更に動揺させられる自分がいる。
さぞや喜んで来たでしょうに。
例えば、週刊誌に載っていた噂の彼女とか、ネックレスを忘れていった彼女とか。
悪態をつきながらも、私はキッチンに立って空腹の元カレの為に包丁を握る。
別れたのに、料理を作るこの手が我ながら憎らしい。
「俺、志乃以外の女の料理食いたくねぇもん」
その言葉に。
ドキッと高鳴る鼓動。
ボッと赤くなる顔面。
嬉しい。
でも、こいつは浮気男。
間に受けちゃダメ。
そう思って。
「また調子のいいこと言ってる。他の女にも、同じこと言ってるんでしょ?」
口答えしたのに。
「志乃にしか言わないよ」
別れた女にサラッとこんな事を真面目な顔で言ってのける男に、更に動揺させられる自分がいる。