荒れ球リリーバー
重なる想いに半信半疑。
瞬きすら忘れて、決して大きいとは言えない
24インチの液晶画面から目を離せずにいた。
すると、鼓膜に響く低いけども良く通る真剣でひた向きな声。
『志乃とちゃんと話したい。
だから、今夜ドーム前で待ってる。
志乃が来るまで、ずっと待ってる』
信じ切れない出来事の連続に放心状態。
そんな私を置き去りに、気付けば誠一郎の想定外過ぎるインタビューは幕を閉じていた。
何時の間にかテレビ画面が、勝利の余韻に浸る観客席と係員達の整備するグランドを煌々と映し出している時だった。
ガラッ
店内に突如響き渡る引き戸の音に、何事かと店の出入り口に視線を移せば、息を荒くし肩を上下させる華子ちゃんの姿があった。
「華子ちゃんっ!?」と驚き席から立つ私の元へ、鬼気迫る物を感じさせる程の険しい表情でツカツカとこちらへ駆け寄って来る。
遂に目の前に立ち塞がり、唖然とする私の手首を掴み取る後輩。
「志乃さん!行きますよ!」
え?どこへ?と戸惑いの表情を浮かべる私の手を引き、彼女は再び出入り口に向かい出す。
けども、何かを思い出したかのピタリと止まるその足取り。
瞬きすら忘れて、決して大きいとは言えない
24インチの液晶画面から目を離せずにいた。
すると、鼓膜に響く低いけども良く通る真剣でひた向きな声。
『志乃とちゃんと話したい。
だから、今夜ドーム前で待ってる。
志乃が来るまで、ずっと待ってる』
信じ切れない出来事の連続に放心状態。
そんな私を置き去りに、気付けば誠一郎の想定外過ぎるインタビューは幕を閉じていた。
何時の間にかテレビ画面が、勝利の余韻に浸る観客席と係員達の整備するグランドを煌々と映し出している時だった。
ガラッ
店内に突如響き渡る引き戸の音に、何事かと店の出入り口に視線を移せば、息を荒くし肩を上下させる華子ちゃんの姿があった。
「華子ちゃんっ!?」と驚き席から立つ私の元へ、鬼気迫る物を感じさせる程の険しい表情でツカツカとこちらへ駆け寄って来る。
遂に目の前に立ち塞がり、唖然とする私の手首を掴み取る後輩。
「志乃さん!行きますよ!」
え?どこへ?と戸惑いの表情を浮かべる私の手を引き、彼女は再び出入り口に向かい出す。
けども、何かを思い出したかのピタリと止まるその足取り。