イケメン女子の学園生活1【完】

仏頂面だったオレだけど白木先輩の顔を見て肩の力を抜いた


『…笑いすぎですよ、先輩』

「フフ、貴方の事気に入ったわ。朔月さんって呼んでもいいかしら?」

『いいですよ』


オレがニッコリ笑うと心なしか…いや結構赤くなる頬
可愛いね


ガチャリ



開かれたドアを見れば相模先輩の姿が


「悪かったね、待たせて。おや?里江と仲良くなったのかい?」

「えぇ。彼の事気に入ったわ。貴方が目につけるだけはあるわね」

「だろう?」



笑い合う二人を呆然と見つめるオレ

え、なんすか

帰っていいかな?



「と、黒崎君に話があるんだった」


トスッとオレの前のソファーに座り例の怪しい笑顔を張り付けて目線を合わせてきた

オレはまた仏頂面になっていたと思う

つい組んでいた足を下ろす


『はい、話って何ですか?』

「直球に言うとね、生徒会入りませんか?」



…………?

せーとかいはいりませんかー?


入りませんか!?



『はぁ!?な、何でオレなんですか?』

「えー?不思議じゃないと思うよ?首席だし」

『い、嫌です』

「言うと思った!君の性格ならね?本当は入りたい人だらけなのにな」

『知りませんよ。じゃあ、その入りたい人入れてやってください』

「ククッ…はぁー面白い。そんな嫌そうな顔しないでよ」

『……』



嫌だから仕方がない


おもいっきり眉間に皺が寄ってたと思う

口もへの字に曲がってたと思う


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