桃色の初恋〈上〉
昨日の夜、どう対処しても
痣になってしまった。
すごい力でビンタされたので、
頬はすべて紫色だった。
「紗季、おは...どうしたの!?」
夢は私の顔を見る度、すぐにトイレに
連れてった。
「何したの?」
『これ?大丈夫だよ。昨日ドアに思いっき
りぶつけちゃって』
本当のことは言わなかった。
言わなかったんじゃなくて、言えなかった
愁に叩かれたなんて言ったら
愁にまた叩かれる気がした。
夢は私の頬にファンデーションをつけ
カモフラージュしてくれた。
『ありがと』
「もー本当にドジだね」