叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
にへっと笑ったあと「ヘックチョンッ!」とくしゃみをして寒そうに身震いをする優花ちゃん。
可愛らしく息を手に吹きかける優花ちゃんが天使に見えた。
ーードキッ!
胸が異常に跳ねたことにビックリした。
なんだ、今の胸の動きは……。
「寒いの?」
「うん、ちょっとだけ……」
「これ、巻いてなよ」
自分が巻いていたマフラーを優花ちゃんの首に巻いた。
平常心を装いながらも心臓はバックバク。
近い彼女との距離に、息すらまともにできなくなる。
酸素が……薄くねーか?ここ。
いきなりどうした、俺。
「ありがとう!」
真っ正面からの陽だまりのような笑顔。
すごく、眩しくて直視できない。
「でもこれ借りちゃったら仁くんがさむいよね?」