叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。



「いつも人に優しくて、前向きで、笑ってて……どれも優夜ちゃんにはない優花ちゃんのすごいところだよ」



俺がそう言うと優花ちゃんは嬉しそうに笑ってくれて。


良かった。いつもの笑顔だ。


俺が惚れた、可憐な花のような笑顔。



「ありがとう。仁くん優男〜!」


「だっしょ?おれ優しさだけでできてんの」


「あはは!仁くん面白い〜」


「はい、ここテストに出します」


「はい!先生!」



……おもしろい、か。


どうなんだろう、俺。
正直わかんね。


俺は優花ちゃんに好かれてんのかなぁ。


嫌われてはいないと思うけど、恋愛感情かと言われると

なんか……微妙だな。


そんな時だった。


ーー優花ちゃんが本格的にいじめられているって知ったのは。



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