叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。



姉とは違うなってからかわれていたのは知っていた。


だけど……。



「ふぇ…っ……うぅ……」



その日、
いつも笑顔の優花ちゃんが泣いていた。


誰になんの仕事を押し付けられても、
姉とは違うことを言われても


いいよって、
確かにそうだねって、


いつだって強く、笑っていた
あの優花ちゃんが。


号泣していた。



「どうしたんだよ!?」


「……なん……でもない……っ」


「なんでもないことないだろ!」



放課後の、昇降口前。


裸足で外に出てわんわん子供のように泣いていた彼女を囲んでいた女の子たちが俺に気づいて走って逃げて行った。


先生に雑用を押し付けられていた俺はその姿を見て一瞬で絶句した。


なんなんだよ、今の……。


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