叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
そして、ある日の昼休み。
ハァ……と、深いため息を吐きながら階段を下る俺の目の前を
優花ちゃんの双子のお姉さんである優夜ちゃんが歩いていた。
あっ……。
「ゆっ、優夜ちゃん……!」
……気づいたら話しかけていた。
「ん、なに?」
振り返った優夜ちゃんは、顔のパーツやつくりが似ているとはいえ、やっぱり優花ちゃんとは違う気がする。
前までそっくりだと思ってたんだけど、全然違うじゃないか……。
「いや、えっと……優花ちゃんは元気かなぁーと思って……ハハハ!」
優花ちゃんの名前を出した途端イヤな顔をした彼女。
あ、あれ?
「……そんなこと本人に聞けば?同じクラスだし、あんたが優花の唯一の友達でしょ?」
友達……?
優夜ちゃんの目にはそんな風に見えていたのか……?