叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
喜びの涙が頬を伝う。
……と、その時。
ーーバタンッ!
誰かの倒れる音が体育館に響いた。
ふとそちらを向くと倒れたのが優夜ちゃんだったことを知る。
「大丈夫!?」
周りの生徒や先生が駆け寄って心配されている優夜ちゃんを見て、俺も駆け寄る。
優夜ちゃん……!?
「ちょっとどいてください……っ」
周りにいるみんなを押し退けて優夜ちゃんのもとへ歩み寄る。
ひどい、疲労困ぱいの様子の彼女の顔色は最悪だった。
「優夜ちゃん、つかまって……」
そしてそっと肩を抱いて、お姫様抱っこをした。
……震えてる。
どう見ても大丈夫なんかじゃない。