叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
優夜ちゃんが苦しそうに顔を歪める。
「優夜ちゃん?」
もう一度問いかけると優夜ちゃんはこちらを向いて口を開くけど、声を出さない。
開いては閉じて。開いては閉じての繰り返しだ。
どうしたの……?
口をパクパクさせて、困ったように眉を寄せる彼女がとっさに手でのどをおさえた。
短く息を吐いたり、何度も前かがみなったりしているけど、なにも伝わって来ない。
「……?」
すると彼女がベッドのわきにあったペンとメモ帳に文字を書いて俺に見せた。
【声が出ない】