叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
夏沙がブランコに乗ったことを見るとクルリと振り返って仁のみぞおちを殴った。
憎しみを込めて軽く。
「ゴホッ……!ごめんて……っ!」
「許すかボケェ!」
「怒ってる冬樹もすてきっ……はい、ごめんなさい」
もう突っ込むのもめんどくさい。
でもやっぱり、こいつといると疲れるけど楽しい。
テンション上がる。色んな意味で。
疲れるけど!色んな意味で。
「でも冬樹に妹がいるって納得だなぁ」
「なんで?」
「そんな感じするよ。優しいし、面倒見いいし」
そうか?そんなことねぇーけど。
「俺、冬樹に出会えて良かったわ」
「な、なんだよ、急に……」
「急にじゃないよ。思ってたよ。俺ずっと苦しかったから」