叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


ーードキ、ドキ…


震える唇。のん気な彼女の寝顔。
くっと自分の中の欲望と戦ってみる。


本当は、我慢してる。


本当は今すぐにでも相沢に想いを伝えて、

抱きしめたり、
キスしたり、
それ以上のことだって、したい。


愛しいから。
カラダの底から叫んでるから。


でもそれ以上に大切な存在だから。


我慢しなくちゃ。



「相沢……?」



そっと呼びかけてみたが起きない。
少しだけ、抱きしめる腕のチカラを強めてみる。



「優夜……好きだ……」



だらしなく震える声。
心の中から溢れた想いを、少しだけ。


伝わらなくても、言いたかった。
言わずにはいられなくなった。
愛しすぎて、歯止めが効かない。


……苦しくて、涙が出そうだった。


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