叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


教室に戻ると俺を待っていてくれた仁と優花ちゃんがいた。



「あっ、冬樹くんおかえりー!」


「先生なんだって?」


「ごめん、先行ってて。この課題提出するの忘れてたからやってから行くわ」



先生から新たにもらったプリントをヒラヒラさせると二人が笑った。


本当は今すぐ行きたいんだけど。

と言うか、一番に会いたい。


……悔しすぎる。



「わかった。先に行ってるわ、俺ら」


「早く終わらせて来なね」


「うん。ありがとう」



仁と優花ちゃんにそう言うと、二人は仲良さそうに教室を出て行った。


……いいな。


俺も相沢といつか、ああやって帰りたいな。


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