叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


仁と優花ちゃんはあの日以来すごく仲良くて。

見てて微笑ましくなるほどだ。


3人でいるのにたまに2人の世界になっている時もあって。
強引に割って入ってちょっとだけ意地悪してみたりもする。



『なになに冬樹ー?俺が優花ちゃんばかりかまうから寂しいのかい?』


『……は?』


『そっかそっか、最近お前のことお粗末にしてたよね。ごめんよ。でも俺はお前のことも愛してるんだぞ』



……って、この前言われた時は殴ろうかなとか思う前に……。



『いてぇよ…!殴ることないだろっ』



勝手に手が出ていた。


それを見て爆笑する優花ちゃんに俺も我慢できずに吹き出したっけ。


……仁はたぶん、俺を笑わせようとしてくれているんだと思う。


相沢のことがあって辛い思いをしてる俺のことを気遣ってくれているような、そんな感じ。


いつもと変わらない、くだらない会話とか、仁のアホっぷりに素直に助かってる部分が大きい。


< 258 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop