叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
会いに行く、今、君に。
笑わせたい、たくさん。
言いたいことも、たくさんある。
なぁ、相沢。
俺を信じて、また、明日からも生きてくれないか?
ーーガラガラッ……!
「あ……。冬樹くん……」
病室の扉を開けると優花ちゃんと仁がぼうっと立ち尽くしていて、
すこしぎこちない変わった雰囲気は入ってすぐに感じ取れた。
え……なに……?
ふたりの奥にいる相沢を見た。
呼吸器が外れて、ベッドの背もたれをあげて座っている。
無表情の相沢の目線がゆっくりと俺に向いて口を開いた。
「あなた……だれ?」
病室に響いたのは、俺が初めて聞いた相沢のかわいらしい声だった。
……え?
いったい、なにが、どうなって……?
驚きすぎて、頭がうまく動いてくれない。
「相沢……お前、声が……」
「だから、あなただれ?」
「え?だれって……。俺がわからないのか?」
ふざけているようには、見えない。
真剣な眼差しで俺を「なに言ってるのこの人」みたいな顔で見ている。