SトロベリージャM
「みんな、ありがとう。わたし、勝ってみせる!でも、なんか・・みんな大げさだよぉ。だって、わたし、毎日家に帰ってくるんだから。」


瞳が潤んできた。


(そう、わたしの家はここなの。自然とみんながいてくれる場所。)


潤んだ瞳を隠すように、澄んだ青空を見上げた。


「まぁ、そうゆうことだから、あんまり心配しないでね。」


(みんなのことだ。ここで泣いたりしたら、毎朝見送りに来そうだもの。)


そして、皆に見送られながら、車に乗り込んだ。








自動車教習以外に高速道路を使ったことがない実野里は、かなり悪戦苦闘していたが、やっと普通道路に入り、地図通り進んでいくと、なんとかエデックの駐車場の入口に着いた。

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