SトロベリージャM
「大地・・?」


実野里は、後ろから、誰かに抱きしめられていた。


「・・残念だけど、俺だ。」


大地のことを考えながら、夢見状態になっていたので、ダイを大地だと錯覚してしまったようだ。


「ダイ!?や・・やめて・・。」


身をよじろうとした。


「やめない・・やめてたまるかよ。」


「どうして?わたしは、ずっと大地を待ってる。」


更に身をよじろとした実野理を、ダイが更に力を強め、拘束した。


「実野里は今のままでいい。俺が変わるから。」


実野里は抵抗をやめた。


いつもの優しい瞳を、思い出してしまったから。


「どうして、こんなに優しくするの?わたし、めちゃくちゃなこと言った。」


「いいんだ。実野里はこのままで。なぁ、寒いんだろ?震えてる。」


前を向いたまま答えた。


「うん、ちょっとね。30分くらい濡れてるから。ダイは先に部屋に戻ってて。わたし、もう少し、ここでいたいから。」


斜め後ろを向いて、ダイを見た。


「だめだ。お前が戻ると言うまで、俺が暖めてやる。」


< 55 / 225 >

この作品をシェア

pagetop