SトロベリージャM
天気雨がやんだ後、定番の虹が出た。


真っ白な雲の傍で、虹が赤、黄・・と続いて、珍しく紫まで見えた。


ダイは、今もずっと、実野里を抱きしめている。


だんだん、現実に戻ってきた実野里は、恥ずかしさが優位に立った。


(わたしの頬っぺた、きっとピンク色だ。・・白・赤・黄・紫・ピンク・・。あっ!!わたしのストック~!!)


「ダイ!ありがとう!わたし戻るから!」


驚いたダイは、腕の力が緩んだ。


その隙に、下からスルッと抜け出した。


屋上を全速力で走っていく実野里の後ろ姿を、ダイはずっと見ていた。


その瞳に映る感情は、誰も知らない。


ダイだけが分かっている秘密の思い。


伝えるべきか、秘めておくべきか、自分に問いかけていた。


1つ分かったことは、今は心の奥にそっとしまっておくべきだということだった。





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