俺にしとけば良かったのに。
デート中、彼の携帯に何度も何度も着信があった。

不自然に思い、トイレに行くふりをして、いきなり彼に電話をかけてみた。

すると、相手が私だと気付かない彼は、

「今、忙しいんだ。ちゃんと愛の所に泊まるから、何回も電話しなくて大丈夫。」

愛って誰? 泊まるって何? 

私、騙された.....?



無言で電話を切り、彼の所には戻らず、あてもなく歩いた。

不思議と怒りよりもショックが大きくて、涙が溢れた。

一人でいるのが辛すぎて、どうしたらいいかわからなくて、気がついたら哲也の携帯の番号を押していた。
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