竜王様のお約束
入口からまず姿を見せたのは、後ろ手に縛られたキリュウであった。
キリュウは背中を軽く小突かれて、よろめくように審議の間へと滑りこむ。
その背中を押したのはコウリュウだったようで、イラつきながらキリュウに続いて入室して来た。
どこまでも自分を正当化して悪びれないキリュウの態度に、コウリュウは心の底から呆れ、誠意を持って接する事を止めたのである。
その後から神妙な面持ちでイオリが、そしてヤヨイの肩を抱いたハクリュウが、次々と顔をそろえた。
警備の者が扉を閉めてしまったのを見て「あれっ?」と、コクリュウは疑問に思った。
「審議されるのは、キリュウだけですか?
畏れながら・・・シリュウは?」
と、遠慮がちにコウリュウに声をかけてしまう。
「あぁ・・・。
シリュウの事なら大丈夫だ。
もう片は付いた。」
コウリュウは不愉快そうな表情でコクリュウに答えると、手近にあった椅子に座り、長い足を組んだ。
キリュウは背中を軽く小突かれて、よろめくように審議の間へと滑りこむ。
その背中を押したのはコウリュウだったようで、イラつきながらキリュウに続いて入室して来た。
どこまでも自分を正当化して悪びれないキリュウの態度に、コウリュウは心の底から呆れ、誠意を持って接する事を止めたのである。
その後から神妙な面持ちでイオリが、そしてヤヨイの肩を抱いたハクリュウが、次々と顔をそろえた。
警備の者が扉を閉めてしまったのを見て「あれっ?」と、コクリュウは疑問に思った。
「審議されるのは、キリュウだけですか?
畏れながら・・・シリュウは?」
と、遠慮がちにコウリュウに声をかけてしまう。
「あぁ・・・。
シリュウの事なら大丈夫だ。
もう片は付いた。」
コウリュウは不愉快そうな表情でコクリュウに答えると、手近にあった椅子に座り、長い足を組んだ。