H.+ (エイチプラス)

5》心

それから、約一週間後・・・。

一瞬の出来事で、はっきり事故の事を理解していなかった私に、お母さん達は無理に事故の内容を教える事はなかった。

そして。

七海のお葬式に出れなかった分、早く墓参りに行きたいと騒ぐ私の為に、行動を起こしてくれたのは裕也だった・・・。


「・・・泉!早くしろよ!」


あの日とは違う、カラッと晴れた空にキラキラと金色に輝く太陽。


「バッカヤロー!男と違って女は時間がかかんだよ!」


玄関で貧乏揺すりをしながら、裕也は大きな声で私を呼ぶ。


「約束の時間三十分も過ぎてるだろーが!普通の女は時間内に用意すんだよ!」


裕也と、七海の墓参りに行く事になった。

お母さん達は心配していたが、裕也が付き添うという事で何とか了承してくれたみたいだった。
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