恋の扉をこじあけろ



静かな空間に、カチャカチャと遠慮がちに音がする。



少し肌寒さを感じて薄目を開けると、見慣れない天井が見えた。




―――あれ。



ここ、どこだっけ。




むくりと体を起こすと、かけられていたらしい毛布がずり落ちた。



わたしはソファの上に寝ていて、少し離れたところにあるカーペットの上に二人、寝ている人物がいる。


冬実と、川崎さん…?


そうか、的井先生の家でクリスマスパーティーをやって…


たぶんわたし寝ちゃったんだ。


カーテンの隙間から外を窺うと、闇に静まっている。



昼間のような騒がしさはなく、車の通る音がときどきするくらいだった。


< 182 / 278 >

この作品をシェア

pagetop