恋の扉をこじあけろ


「起きた?」


声がしたほうに顔を向けると、的井先生が手を拭きながらキッチンの方から出てきた。


もしかして、とテーブルを確認すると、食べかけのケーキとシャンパンのボトルを残してあとはきれいに片づけられていた。


ぼんやりしていた頭から、さーっと血の気が引いてくる。


「あ…、あ、先生、もしかして、ひとりで片づけを…」


「気にしなくていいよ。準備は任せきりだったから」


そうは言われても。


洗い物の量は結構多かったはずだ。


手伝いもしないで呑気に寝ていただなんて…


恥ずかしいのと申し訳ないのとで俯いていると、わたしのいるソファの前に先生がミニテーブルを持ってきた。


「眠ってたから、ケーキ食べてないだろ。とっておいたから」


そういって、ケーキをわたしの前に置いた。


サンタとイチゴが乗っかったケーキに思わず手を伸ばしそうになりながら、あわてて首を横に振った。

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