恋の扉をこじあけろ
先生は落ち込むわたしの隣に、あまったシャンパンを持ってやってきた。
ソファが少し沈んで、先生のほうを向くと、グラスを差し出された。
「せっかくだし、少し付き合ってくれる?」
差し出されたグラスをじっと見つめた。
これは先生なりの気遣いなんだ。
こくりと頷いてグラスを受け取った。
「先生、お酒強いんですね」
わたしも冬実も、そして川崎さんまでもが酔ってぐーすか寝ているというのに、先生は全然眠そうじゃない。
感心していうわたしに、的井先生は苦笑した。
「牧原さんは飲み過ぎなんだよ。あんまり食べないで、こればっかり飲んでただろ」
「そういえば」
初めて飲んだから、おもしろくてつい飲みすぎてしまったんだ。
「加減もわからないのに調子に乗って飲んだら駄目だ」