恋の扉をこじあけろ
「起こさなくてごめん」
どういう意味?
わからなくて、答えを探しているわたしに、先生の顔が近づいてきた。
怖い、と思ったのは一瞬で、先生の唇がそっとわたしの唇に重ねられると、わたしはただされるがままに目を閉じた。
生クリームの甘い味がする。
ゆっくりとソファに押し倒されると、先生が上からわたしを見下ろしてきた。
そっと耳元で囁かれる。
「シャンパンは、口説きたい女性に飲ませるんだって」
先生の指先が首筋を這う。
心臓が飛び出そうなくらい大きく鼓動して苦しい。
耳に吐息がかかって、それだけでどうにかなりそうだった。
少し離れたカーペットの上で、冬実は寝返りを打った。
二人もこの場にいるのに。
見られたらどうしようという思いと、先生にやめないでほしいという思いとで葛藤しながら、首筋に感じる唇に吐息を漏らした。